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髪の毛は常に新しい毛と生え変わっているので、毎日、ある程度の本数が抜けるのは自然なことです。しかし、異常な抜け毛の可能性もあるので、しっかりとチェックする必要があります。
本記事では、「正常な抜け毛と異常な抜け毛の見分け方」について詳しく解説したうえで、「異常な抜け毛が生じる原因」や「抜け毛の対策や予防方法」もご紹介します。
目次
一般的な抜け毛は1日50〜100本程度
髪の毛は、「生える→成長する→抜ける→生える→・・・」というヘアサイクルを繰り返し、絶えず新しい毛に生え変わっているため、毎日数十本の抜け毛が発生するのは自然なことです。
1日に抜ける髪の毛は一般的に 50〜100本程度といわれていますが、季節によって本数に差があり、100本以上抜ける場合もあります。1日の抜け毛の本数が、50〜100本の範囲内であれば正常な抜け毛であり、心配する必要はないでしょう。
異常な抜け毛の見分け方
以下は、「正常な抜け毛」と「異常な抜け毛」を見分ける方法です。
- ●抜け毛の量を確認する
- ●抜け毛の毛根を確認する
- ●抜け毛の太さや長さを確認する
それぞれについて詳しく説明します。
抜け毛の量を確認する
抜け毛の本数が、上述した範囲内であるかどうかを確認しましょう。季節を問わず1日に100本以上の抜け毛が続く場合は、異常な抜け毛の可能性があります。
抜け毛を確認する場合は、お風呂の排水溝や枕などに付着する量を目安にしましょう。大量の抜け毛が付いている場合は、異常な抜け毛の兆候といえます。
抜け毛の毛根を確認する
抜け毛の毛根部分をチェックすることも重要です。以下に示す特徴がある場合は、正常な抜け毛と判断して良いでしょう。
- ●毛根が楕円形で白っぽい
- ●毛根の周囲が半透明の白っぽい膜(毛根鞘)で覆われている
ただし、以下に示すような特徴がある場合は、異常な抜け毛と判断するべきです。
- ●毛根が黒い
- ●毛根に皮脂が付着している
- ●毛根の形が細長く楕円形ではない
- ●毛根がない
皮脂が付着している場合は、シャンプーの方法に問題があるかもしれません。毛根が黒い場合や異常な形状、毛根がなかったりする場合は、何らかのトラブルが発生していることが考えられます。
抜け毛の太さや長さを確認する
正常な抜け毛は、髪の毛の成長後に抜けるため、太く長いという特徴があります。それに対し、異常な抜け毛は、正常に成長していない場合があるため、細く短い場合があります。
抜け毛のなかで細く短い毛が占める割合が大きい場合は、全体的に薄毛が進行している状態といえます。
抜け毛の原因

異常な抜け毛が見られる場合に考えられる原因は、以下の4つです。
- AGA(男性型脱毛症)
- ストレス
- 過度なカラーリングやパーマ
- 誤ったシャンプー
それぞれについて詳しく説明します。
AGA(男性型脱毛症)
AGAとは、男性特有の脱毛症のことです。遺伝や男性ホルモンの影響によってヘアサイクルが乱れ、太く長く育つ前に髪の毛が抜けてしまいます。
基本的に自然に治ることは期待できません。また、進行性の脱毛症なので、なるべく早めに医療機関で治療を受けたほうが良いでしょう。
ストレス
ストレスが溜まると皮脂が分泌されやすくなり、常在菌の一種である「マラセチア菌」が増殖します。そのほかにも、緊張状態となって血行不良に陥り、髪の毛の成長に必要な栄養が充分に届かなくなります。
その結果、頭皮環境が悪化して、抜け毛が発生します。
ストレスの原因は、不規則な食生活や睡眠習慣、人間関係の悩みなどさまざまです。また、就職や結婚などの日常の変化でもストレスを感じることがあります。
過度なカラーリングやパーマ
カラーリングにより頭皮や髪の毛にダメージが蓄積されるため、抜け毛の原因になります。また、パーマを繰り返しかけると、パーマ液により髪の毛がダメージを受けるため、抜け毛の原因となる場合があります。
パーマやカラーリングをしたい場合は、頭皮や髪の毛へのダメージが少ない薬剤を選びましょう。また、市販の薬剤ではなく、美容室でカラーリングやパーマを行う方がダメージを防げます。
誤ったシャンプー
「爪を立てて洗う」「シャンプーを過剰に使用する」など、間違った洗髪方法も抜け毛の原因になります。
爪を立てると、頭皮に傷が付いて細菌に感染し、炎症が起こる可能性があるため抜け毛につながります。また、シャンプーなどの洗い残しも、頭皮環境にとって悪影響なため、充分なすすぎが必要です。
抜け毛の対策や予防方法
以下は、抜け毛の対策や予防方法です。
- 専門の医師に相談する
- 生活習慣を見直す
- 適切な頭皮ケアを行う
それぞれについて詳しく説明します。
専門の医師に相談する
抜け毛が正常なのか異常なのかを、自分自身では判断できない場合があるかもしれません。そのような場合は、1人で悩み続けるのではなく、専門の医師に相談してアドバイスをもらうことも抜け毛への対策になります。
異常な抜け毛が見られる場合は、AGAなどの可能性があります。上述したように、AGAは進行性の脱毛症であり、徐々に悪化していきます。また、自然に治ることは基本的に期待できません。
そのため、抜け毛が気になるようであれば、医療機関を受診した方が良いでしょう。
生活習慣を見直す
食生活や睡眠習慣などの生活習慣を見直してストレスを低減することも、抜け毛を予防するうえで大切です。
髪の毛に良いとされる、タンパク質やミネラル、ビタミンを多く摂取したり、1日3回しっかりと食事をとったりすると良いでしょう。
また、胃腸に負担をかけにくい白湯やカモミールティーを就寝3時間前に飲むと、睡眠の質が高まります。そのほか、毎朝、同時刻に起床して日光を浴び、体内時計をリセットすることも、スムーズな入眠を実現するための要素です。
適切な頭皮ケアを行う
髪の毛が成長しやすい環境を整えるために、頭皮マッサージや適切なシャンプーを行うこともおすすめです。マッサージを行うと頭皮の血流が増加し、髪の成長に必要な栄養が供給されやすくなります。
また、シャンプーを行う際には、「直接頭皮に付けるのではなく、手やネットで泡立てる」「爪を立てない」「指の腹で優しく洗う」「3分以上お湯ですすぎ、シャンプーが頭皮や髪の毛に残らないようにする」といった点を意識しましょう。
異常な抜け毛に気が付いたら、なるべく早く医師に相談しよう
髪の毛は「生える→成長する→抜ける→生える→・・・」というヘアサイクルを繰り返して、常に新しい毛に生え変わっています。
そのため、1日に50~100本程度の抜け毛が生じるのは自然なことです。しかし、季節を問わず1日に100本以上の毛が抜け落ちるのであれば、何らかの異常が発生しているかもしれません。
排水溝や枕に付着する抜け毛の本数や形状・色などをチェックしましょう。「異常な抜け毛かもしれない」と感じたら、なるべく早く医師にご相談ください。
AGAオンクリでは、24時間365日、オンラインで相談することが可能であり、医師から適切なアドバイスを受けられます。抜け毛に関する悩みをお持ちの方は、まずは無料カウンセリングの予約を行いましょう。
<専門家プロフィール>
齊藤あき
毛髪診断士・パーソナルビューティープロデューサー
美肌・美髪専門店「スキンケアサロンティナロッサ」代表。
5万人以上の肌と髪に向き合い、外側からの美しさだけでなく、内側からも根本改善していく「内外美養」を提唱。東洋と西洋を融合した豊富な知識と優れた審美眼を持ち、どんな肌や髪でも輝くように綺麗になれる美肌&美髪作りのスペシャリストとして活躍中。
現在は、(一社)日本美髪協会を設立し、TVや雑誌のメディア出演、監修や講師等、様々な方法で、正しいヘアケアの普及に努める。
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