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白髪防止に効果的な食べ物について解説!髪の色が抜ける原因も紹介

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本記事では、白髪について悩んでいる方に向けて、白髪が発生するメカニズムや、白髪の抑制に役立つ栄養素について詳しく解説します。そのうえで、白髪を防止する栄養素を豊富に含む食べ物の具体例もご紹介するので、ぜひ参考にしてください。

白髪が発生する理由

髪の毛の色は、毛根に存在する色素細胞(メラノサイト)が生成する「メラニン色素」が、毛母細胞に輸送されることによって生じます。そのため、メラノサイトの働きが低下し、供給されるメラニン色素の量が少なくなると、白髪が発生しやすくなります。

髪の毛に供給されるメラニン色素の量が減少する原因としては、遺伝や加齢、病気、栄養不足、ストレスなどが挙げられます。

白髪を抑制するためには食生活の改善が重要

白髪の原因のうち、遺伝や加齢などに対処することは困難です。しかし、ストレスや栄養不足が原因で一時的に白髪になっているのであれば、再び黒い髪の毛が生える場合があります。
日頃からストレスを溜め込まないことを心がけるとともに、食生活も改善して、白髪の発生を抑えましょう。

次節以降で、白髪を抑制する栄養素をご紹介するので、食生活を見直す際の参考にしてください。

白髪を抑制する栄養素

白髪を抑制する栄養素

上述したように、白髪は「供給されるメラニン色素の量」が減少することによって生じます。そのため、食生活を改善する際には、メラノサイトの活性化やメラニン色素の合成に関係する以下の栄養素に着目しましょう。

  • ヨウ素(ヨード)
  • チロシン
  • ビタミンB12

それぞれについて詳しく説明します。

ヨウ素(ヨード)

ミネラルの一種であるヨウ素は、甲状腺ホルモンの生成に必要な物質であり、「ヨード」と呼ばれることもあります。また、代謝を促す働きもあり、髪の毛や頭皮の健康を保つうえで欠かせない栄養素です。
ヨウ素にはメラノサイトを活性化させる作用があり、不足すると髪の毛が正常に成長できなくなる可能性があります。白髪を抑制したり、髪の毛を成長させたりするために、ヨウ素を摂取しましょう。

ただし、甲状腺疾患(バセドウ病など)などに罹患している方は、医師に相談のうえ、過剰に摂取しないようにご注意ください。 

チロシン

チロシンは、メラノサイト内の細胞内小器官(メラノソーム)において、チロシナーゼなどの酵素が作用し、髪の毛の色のもとになるメラニン色素の合成を助けます。
なお、チロシンは、体内で生合成することが可能ですが、体内で利用する量の半分程度は、生合成ではなく、食事によって補給されています。そのため、白髪を抑制したい方は、積極的にチロシンを摂取するほうが良いでしょう。

また、健康な成人男性が、食品中に含まれる程度の量を摂取するのであれば安全であり、基本的に健康被害を心配する必要はありません(※1)。
(※1)一部の医薬品(甲状腺ホルモン剤など)と相互作用する場合があるので、薬を服用している方は、摂取量に関して医師・薬剤師にご相談ください。

ビタミンB12

ビタミンB12は、白髪の発生を予防するのに有効な栄養素です。ビタミンB12には、貧血を予防したり、神経を健康な状態に保ったりする効果のほか、メラノサイトを活性化させる作用もあります。
メラノサイトの働きが活性化されて髪の毛に供給されるメラニン色素の量が増えれば、白髪の抑制を期待できるので、ビタミンB12を含む食品を摂取しましょう。

なお、ビタミンB12の過剰摂取による健康障害は確認されていませんが、大量に摂取しないように心がけましょう。

白髪を抑制する栄養素を多く含む食べ物

ここからは、白髪を抑制する栄養素(ヨウ素、チロシン、ビタミンB12)を多く含む食べ物をご紹介します。

ヨウ素(ヨード)を多く含む食べ物

以下は、ヨウ素の含有量が多い食べ物の例です。

  1. 海藻類(わかめ、もずく、昆布、海苔、ひじきなど)
  2. 魚類(しめさば、マグロ、イワシなど)
  3. 乳製品(牛乳、ヨーグルトなど)

ヨウ素は、とくに海産物に多く含まれています。「味噌汁に入れる」「酢の物にする」「サラダにする」など、調理方法を工夫すると食べやすくなります。

なお、海産物の中でも魚類は加熱によりヨウ素含有量が低下するので、刺身で食べるのがいいでしょう。

チロシンを多く含む食べ物

以下は、チロシンが豊富な食べ物の例です。

  1. 豆類(納豆、豆腐といった大豆製品、アーモンド、落花生など)
  2. 乳製品(チーズなど)
  3. 魚類(たらこ、ちりめんじゃこなど)

チロシンは、主に豆類に多く含まれています。納豆や豆腐などから摂取しましょう。また、粒納豆よりもひきわり納豆のほうが、納豆菌による発酵が進みやすく、チロシンの量が多くなるとされています。

ビタミンB12を多く含む食べ物

ビタミンB12は、魚介類やレバーに多く含まれています。基本的に動物性食品に含まれますが、例外的に藻類の一部には多量のビタミンB12が含まれているものがあります。

以下は、ビタミンB12が豊富な食べ物の例です。

  1. 貝類(「あさり」「しじみ」「牡蠣」など)
  2. 魚類(「ニシン」「サンマ」「イワシ」など)
  3. 牛・豚・鶏のレバー
  4. 藻類(「アオノリ」「アマノリ」「イワノリ」など)

白髪を抑制するために食生活を改善し、必要な栄養素を摂取しよう

白髪は、遺伝や加齢、病気、栄養不足、ストレスなど、さまざまな原因によって発生します。そのうち、栄養不足やストレスに関しては、ご自身で改善策を講じることが可能です。
適切に対処すれば再び黒い髪が生えてくる場合もあります。

なお、食生活を改善する際には、「ヨウ素」「チロシン」「ビタミンB12」が重要です。これらの栄養素は、メラノサイトの活性化やメラニン色素の合成に関係しており、白髪の抑制に役立ちます。
ヨウ素やチロシン、ビタミンB12を豊富に含む食べ物を積極的に摂取し、白髪の予防・抑制に努めましょう。

<専門家プロフィール>
麻生れいみ
管理栄養士・料理研究家。
東京医療保健大学大学院に在籍、医療栄養学研究に勤しむ。食育栄養インストラクター。全国アスリート臨床栄養協会理事、日本健康食栄協会代表。あとりえASO主宰。ミリオンセラー作家。著書に『20kgやせた!10分ごはん』(宝島社)、『麻生れいみ式ロカボダイエット』(ワニブックス)、『オイルをたせば脂肪が燃える! 麻生れいみ式ケトンアダプト食事法』(主婦の友社)など。

管理栄養士・料理研究家。

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