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ミノキシジルの副作用とは?正しい作用や使用方法、選び方などを紹介!

この記事は約 9 分で読めます

鏡を見たときに、「最近、頭髪が薄くなってきた気がする」と悩んでいる方は少なくないでしょう。AGA(男性型脱毛症)が原因で薄毛になっている場合は、ミノキシジルという薬によって治療を行います。ただし、ミノキシジルには効果だけではなく副作用もありますので注意が必要です。

本記事では、ミノキシジルの作用・効果や副作用、使用方法、注意点、選び方などについて詳しく解説していきますのでぜひ参考にしていただきたいです。

ミノキシジルとは

ミノキシジルとは血管を拡張させて頭皮の血流を改善し、細胞分裂を活性化させてヘアサイクルを整え、発毛と髪の毛の成長を促進する薬です。

元々は1960年代に高血圧患者用の「血圧降下剤」として、米国のアップジョン社(現・ファイザー社)により開発されました。臨床試験中に「多毛症」の副作用が報告されたため、AGA(男性型脱毛症)の治療薬に転用したという経緯があります。

ミノキシジルの使用を開始すると初期段階で脱毛が発生することがあり、この症状を初期脱毛といいます。ミノキシジルの効果により、ヘアサイクルの乱れが改善される過程で成長期の髪の毛が短くて細い毛を押し出すことで起こります。

ミノキシジルの作用・効果

ここでは、ミノキシジル外用薬および内服薬の作用・効果を紹介していきます。

ミノキシジル外用薬の作用・効果

ミノキシジル外用薬は、内服薬に比べて効果がゆるやかで副作用も少ないといわれています。薄毛が気になる部位に対し、ピンポイントで塗布することが可能です。有効成分が頭皮に浸透し、毛包まで届くことで発毛が促されることで効果が期待できます。日本皮膚科学会のガイドラインにおいて、ミノキシジル外用薬の推奨度は「Aランク」とされています。

・日本皮膚科学会のガイドラインへのリンク
https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/AGA_GL2017.pdf

ミノキシジル内服薬の作用・効果

ミノキシジルの内服薬は、体内から血行を促進することでAGAの治療を行う薬です。
外用薬に比べ、広範囲に有効成分が届きやすくなるといわれています。それに従って、外用薬よりも効果を実感しやすいですが、その分副作用も大きくなることに注意が必要です。

日本皮膚科学会のガイドラインでは、ミノキシジル内服薬の推奨度は「Dランク」とされており、「利益と危険性が十分に検証されていない」と指摘されています。

ミノキシジルの副作用

ここからは、ミノキシジル外用薬および内服薬の副作用やその危険性について紹介していきます。

ミノキシジル外用薬の副作用

ミノキシジル外用薬の主な副作用・危険性は主に以下の2つと言われています。

  1. ①.頭皮のかゆみ・赤み
  2. ②.接触性皮膚炎・湿疹

それぞれについて詳しく説明していきます。

頭皮のかゆみ・赤み

ミノキシジルには血管拡張作用があるため、塗布した部位に「かゆみ」や「赤み」が出現する場合があります。ただし、厚生労働省が公開している調査報告書によると、最も多くあらわれる副作用の「掻痒感(かゆみ)」であっても、3,072例中123件と低い水準となっています。

接触性皮膚炎

副作用として「接触性皮膚炎」が発現するケースもあります。接触性皮膚炎とはかぶれのことで、外用薬の成分に対してアレルギー反応などを起こすことで生じるものです。
ただし、こちらも厚生労働省が公開している調査報告書によると3,072例中32件であり、頻繁に起こるものではないとされています。

ミノキシジル内服薬の副作用

ミノキシジル内服薬を使用する際に注意すべき副作用・危険性は、以下の2つと言われています。

  1. ①.肝機能障害
  2. ②.心疾患

それぞれについて詳しく説明していきます。

肝機能障害

ミノキシジルの内服によって肝臓に負担がかかり、肝機能障害が起こることがあります。
重大な副作用ではありますが、発現頻度は稀であるとされています。
服用中は、定期的に血液検査を行うと良いでしょう。

心疾患

心臓疾患がある方が服用した場合、「動悸」「息切れ」「不整脈」などが生じる可能性があります。ミノキシジルによって血流を促進され、心拍数が上昇することが原因といわれています。これらの症状を感じた場合は、ただちに医師へ相談しましょう。

ミノキシジルの正しい使用方法

ここからは、ミノキシジル外用薬および内服薬の正しい使用方法を紹介していきます。

ミノキシジル外用薬の正しい使用方法

ミノキシジル外用薬の効果は、塗り方に左右されます。塗布は1日2回に分けて、薄毛部分に塗るのが一般的です。その際には以下の2点に注意しながら使用すると良いでしょう。

  1. ①.あらかじめ頭皮環境を整えておく
  2. ②.頭皮マッサージを行ったうえで塗布する

上記それぞれについて詳しく説明していきます。

あらかじめ頭皮環境を整えておく

頭皮に汚れや皮脂が付着していると、外用薬の浸透の妨げになります。洗髪して汚れを落としたうえで、水分で薬が薄まらないようにドライヤーで髪を完全に乾かしてから塗るのが良いでしょう。

頭皮マッサージを行ったうえで塗布する

塗布前にあらかじめ頭皮のマッサージを行い、血行を良くしておくと良いでしょう。塗布後にマッサージを行うと、ミノキシジルが手に付着して頭皮から奪われ効果が低下する可能性がありますので避けましょう。また就寝前に塗る場合は、外用薬が乾燥するのを待ってから寝るようにする方が良いでしょう。

ミノキシジル内服薬の正しい使用方法

ここでは、ミノキシジル内服薬の正しい使用方法について紹介していきます。以下それぞれについて詳しく説明します。

  1. ①.毎日、決まった時間帯に服用する
  2. ②.アルコールやグレープフルーツを避ける

毎日決まった時間帯に決められた量を服用する

内服薬の効果を最大限まで引き出すためには、有効成分の血中濃度を一定に保つことが大切です。なるべく毎日決まった時間帯に服用する事を心がけましょう。また、決められた用量以上を服用しても効果は変わりません。反対に副作用が生じやすくなる場合がありますので注意が必要です。

服用前後のアルコールやグレープフルーツを避ける

アルコールを飲んだ状態で服用すると、血圧が急激に下がり、「めまい」や「ふらつき」などが起こる可能性が高まります。服用後数時間程度経過すれば、アルコールを摂取しても問題ありません。アルコールが分解される時間には個人差があるため、自身の体質を把握しておくことが重要です。また、グレープフルーツには「フラノクマリン」という物質が含まれています。「フラノクマリン」はミノキシジル内服薬の代謝を抑制する物質であるため、血中のミノキシジル濃度が高まり、副作用があらわれやすくなります。

ミノキシジル使用上の注意点

ミノキシジルを使用する際は、以下の点に注意が必要です。それぞれについて詳しく説明していきます。

  • 持病がある場合は、事前に医師に相談する
  • 妊娠中・授乳中の女性は、使用してはならない
  • 個人輸入したミノキシジルは危険
  • 保険診療の対象外

持病がある場合は事前に医師に相談する

狭心症などの心疾患の副作用が発現した方のほとんどには、循環器系の病気の既往歴があります。高血圧、低血圧などの場合は必ず使用前に医師に服用の可否を確認することが重要です。また、心疾患以外の持病で通院している方も医師に相談しましょう。

妊娠中・授乳中の女性は使用してはならない

ミノキシジルは、外用薬と内服薬両方とも女性の薄毛にも効果があります。しかし、妊娠中・授乳中の女性に対してミノキシジルの使用が「禁忌」とされていることに注意が必要です。妊娠が判明するまでには一般的にタイムラグがあります。その間にミノキシジルを使用・服用してしまうと、胎児に影響が及ぶ可能性もあります。妊娠計画を踏まえてミノキシジルを使用する事が重要です。

個人輸入したミノキシジルはリスクがある

ミノキシジル内服薬は日本皮膚科学会のガイドラインで「Dランク」とされていることもあり、一般的ではありません。そのため、「個人輸入で手に入れよう」と考える方がいるかもしれません。しかし、個人輸入した薬では日本での安全確認がされていないため、健康に害を及ぼす可能性があります。また場合によっては偽物が届く場合もあるため、必ず医師の診断・処方を受けたものを服用するようにしましょう。

保険診療の対象にならない

ミノキシジルの処方を含めAGA治療は保険診療の対象外とされており、全額実費での治療となります。自由診療であり、クリニックによって治療薬の価格設定が異なります。

ミノキシジルの選び方

以下はミノキシジルの選び方のポイント2点です。それぞれについて詳しく説明していきます。

  • 濃度で選ぶ
  • 外用薬のタイプで選ぶ

濃度で選ぶ

濃度が高くなるほど、効果も大きくなることが報告されています。ただし、濃度が高くなるに応じて副作用が発現する可能性も高くなりますので注意が必要です。個人輸入した薬を自己判断で使用するのではなく、クリニックを受診し医師の判断を仰いだ上で処方してもらうのが良いでしょう。

外用薬のタイプで選ぶ

外用薬は、以下に示す2種類に大別されます。

  • フォームタイプ:泡状のため液垂れがない
  • ローションタイプ:液体のため塗りやすく、オールラウンドに使用可能

※「前頭部はローションタイプ、後頭部はフォームタイプ」など使い分けを提案される場合もある

ほかのAGA治療薬との違い

AGA治療薬としては、ミノキシジルのほかに「フィナステリド」や「デュタステリド」も使用されています。ミノキシジルが発毛を促す薬であるのに対し、これらは抜け毛を抑制する効果が期待できる薬です。

フィナステリドやデュタステリドは、還元酵素(5αリダクターゼ)を阻害する作用があります。その結果、AGAの原因物質である「ジヒドロテストステロン」(DHT)の生成が抑制され薄毛の進行を妨げることが可能です。なお、5αリダクターゼII型しか阻害できないフィナステリドよりも、I型も阻害できるデュタステリドの方が高い効果を期待できます。

まとめ

この記事ではミノキシジルの作用・効果や副作用、使用方法、注意点、選び方などについて詳しく解説いたしました。
AGA治療薬のミノキシジルには発毛を促す効果がありますが、さまざまな副作用もあることには注意が必要です。副作用の存在を把握したうえで、適切にミノキシジルを使用しましょう。また、個人輸入は大きなリスクが伴います。クリニックで診察を受けたうえで処方してもらいましょう。

頭皮や抜け毛、薄毛などに関しての悩んでいることや、不安なことがある場合には医師へ相談してください。AGAオンクリでは医師の判断に基づき、ミノキシジル外用薬・内服薬を処方しており24時間365日、無料で相談することが可能です。公式サイトからカウンセリング予約をすれば、医師からアドバイスを受けることができます。

以下のリンクから、当クリニックの相談の予約ができます。相談は無料ですので、AGA治療に興味のある方は以下のリンクよりお問い合わせください。