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白髪に関して悩みを持つ方は多いでしょう。その中でも「どうして白髪が生えてくるのだろうか」「どうすれば白髪を抑制できるのだろうか」といった疑問や悩みを持つ方もいらっしゃると思います。本記事では、そういった悩みを持つ方に向けて白髪が発生するメカニズムについて詳しく解説いたします。そのうえで、原因や対処法、予防方法、生えてきた場合に注意すべき点も紹介するので、ぜひ参考にしていただきたいです。
目次
白髪が発生するメカニズム
髪の毛の色は、毛根部に存在する色素細胞(メラノサイト)が産生する「メラニン色素」が毛母細胞に輸送されることによって決まります。メラノサイトの働きが低下して供給されるメラニン色素の量が少なくなると髪の毛が着色されにくくなり、白髪の発生につながります。なお、白髪は以下の2つのタイプに大別されます。
- ●休止型:何らかの原因(ストレスなど)により、メラノサイトがメラニン色素の生成をストップすることで生じる白髪
- ●欠失型:遺伝的要因や老化によりメラノサイトが減少したり完全になくなったりすることで、メラニン色素が生成されなくなり生じる白髪
「休止型白髪」の場合は黒髪に戻せる可能性がありますが、「欠失型白髪」の場合は黒髪に戻せない可能性が高いと言われています。
白髪の原因
以下は、白髪の主な原因です。それぞれについて詳しく説明していきます。
- 遺伝・加齢(老化)
- ストレス
- 栄養不足
- 病気
遺伝・加齢
白髪が起こる原因として、「遺伝的要素」や「加齢(老化)」が挙げられます。これらが原因で白髪になっている場合、メラノサイトが減少・消失している可能性が高いと言われます。消失していなくても体質的にメラニン色素が髪の毛に取り込まれにくい場合、黒髪に戻らない可能性もあります。
ストレス
人間はストレスを感じると神経系や内分泌系、免疫系などが影響を受け、身体にさまざまな症状が出現します。頭皮の血管が狭くなり、血行不良を引き起こしてしまう場合もあります。その結果、髪に充分な栄養が行き渡らずメラノサイトの減少や非活性化が起こります。それらが原因となり白髪の発生につながると言われます。
栄養不足
髪の毛に充分な栄養が届かないことも、白髪の原因になることがあります。髪の毛の主成分であるタンパク質や、髪の成長を促すビタミン、ミネラルなどの栄養が不足していると白髪が発生しやすいと言われます。
病気
病気が原因で白髪になる場合もあります。「フォークト―小柳―原田病」「橋本病」など
白髪以外にも、何らかの症状が見られる場合は医療機関を受診するのが良いでしょう。
白髪への対処法
以下は、白髪が生えてきた場合の主な対処法です。それぞれについて詳しく説明していきます。
- 目立たない髪型にする
- ヘアカラー剤で染める
白髪が目立たない髪形にする
整髪料で白髪が生えている部位を隠すような髪型に整えると良いでしょう。思い切って丸刈りにすることや、ウイッグを使用することも選択肢の 1つといえます。
ヘアカラー剤で染める
美容院にて白髪を染めてもらうことも方法の1つです。市販のカラー剤よりも、髪の毛や頭皮にダメージを与えにくいうえに、黒色のみならずおしゃれなカラーを楽しむこともできます。
ただし、体質によってはヘアカラー剤に対するアレルギー反応が起こる場合があります。その場合は事前にパッチテストを行なうことや、上述した髪型の工夫やウイッグの使用という方法を選ぶのが賢明でしょう。
白髪の予防方法
白髪を予防したいのであれば、以下の方法を試してみると良いでしょう。それぞれについて詳しく説明していきます。
- 食生活を改善する
- 頭皮を清潔にする
- 紫外線を避ける
食生活を改善する
白髪の予防には、食生活の見直しが欠かせません。
具体的には「ヨウ素」「チロシン」「ビタミンB12」を含む食品の摂取を心がけることが大切です。
特徴 | 効果 | 含まれる主な食品 | |
---|---|---|---|
ヨウ素 | 甲状腺ホルモンの産生に必要な物質 | 髪の毛や皮膚の健康を維持し、メラノサイトを活性化させる作用 | 海藻類、魚類、牛乳、ヨーグルト、卵 |
チロシン | タンパク質を構成しているアミノ酸の一種 | 髪の毛の色の基になる「メラニン色素」の生成に関係する | 豆類、乳製品、たらこ、ちりめんじゃこ |
ビタミンB12 | 酵素を手助けする成分として、アミノ酸代謝、核酸代謝、葉酸の代謝に関わる | メラノサイトを活性化させる作用がある | 貝類、魚類、牛・豚・鶏のレバー、真核藻類(アオノリ、アマノリ、クロレラ) |
頭皮を清潔にする
皮脂や汚れなどが溜まって頭皮環境が悪化すると血行が悪くなり、髪に栄養がスムーズに供給されなくなります。メラニン色素を生成するメラノサイトの働きが悪くならないように、頭皮を清潔に保つことが大切です。そのためには正しいシャンプーの方法を知って実行することや、頭皮マッサージなどを行ってみるのが良いでしょう。
紫外線を避ける
紫外線には黒髪の色素であるメラニンを破壊する作用があります。長時間紫外線を浴び続けると、毛根付近のメラノサイトが悪影響を受けてしまいます。帽子をかぶる、髪の毛用の日焼け止めを使用するというような対策を講じるのが良いでしょう。
白髪が発生した場合の注意点
白髪が生えていることに気が付いた場合は、以下の点に注意が必要です。それぞれについて詳しく説明していきます。
- 白髪を抜かない
- 頻繁にパーマやカラーリングを行わない
- 刺激を与えない
白髪を抜かない
上述したように、白髪はメラノサイトの非活性やメラニン色素が髪に取り込まれないことによって発生します。そのため、白髪を抜いたとしても同じ場所から生えてくるのは黒い髪の毛ではなく白髪のままです。髪の毛を抜く行為は頭皮に対するダメージが大きく、健康な黒髪にも悪影響を及ぼす可能性があるため避けましょう。
頻繁にカラーリングやパーマを行わない
パーマやカラーリングを行う際には、過酸化水素が使用されます。
過酸化水素が頭皮に残ると、メラノサイト内でメラニン色素を生成する際に必要なチロシナーゼを減少させます。そのために、メラニン色素を生成できなくなるため白髪を促進させてしまう恐れがあります。また、過度なカラーリングやパーマは頭皮や髪の毛にダメージを与える可能性があるのでなるべく避けたほうが良いでしょう。
刺激を与えない
上述したように、頭皮を清潔に保つことは白髪の予防に重要です。ただし、強くゴシゴシとシャンプーするのは逆効果になります。頭皮を強く擦ると皮脂が落ちすぎて頭皮が乾燥したり、炎症を引き起こしたりする可能性があります。刺激を与えることは出来る限り避けましょう。具体的にはシャンプー前の軽いブラッシングや充分なすすぎ、優しく爪を立てないようにシャンプーをすることが重要です。
まとめ
この記事では、白髪が発生するメカニズムを踏まえたうえで、原因や対処法、予防方法、生えてきた場合に注意すべき点について紹介いたしました。
白髪が生える年齢になると、AGAによる薄毛を併発する方も多い事も事実です。白髪が生えてきたら、AGA(男性型脱毛症)にも注意しましょう。朝や入浴時などの鏡を見る際に、白髪に加えてAGAのチェックも行うと変化に早く気が付くことができるかもしれません。実際に「抜け毛が多い」「頭頂部が薄くなっている」などと感じており、薄毛が気になる場合は、早めに医師に相談するのが賢明と言えます。
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