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鏡で髪の毛を見たり、髪の毛をセットしたりするとき、頭頂部の薄さが気になっている方は多いかもしれません。
本記事では、頭頂部が薄毛になる原因のほか、頭頂部の薄毛とAGAの関係を解説します。さらに、AGAであった場合の対処法や治療法を紹介しますので、今後の参考としてぜひお役立てください。
目次
頭頂部が薄毛になる原因
薄毛の改善を希望している方は、原因をしっかりと把握しておくことが大切です。頭頂部が薄毛になる原因は、主に以下の通りです。
- AGA
- AGA以外の脱毛症
- 血行不良
上記がなぜ薄毛の原因になるのか、詳しく解説します。
AGA
AGAは、遺伝や男性ホルモンの影響によって生じる男性型脱毛症です。AGAの主な原因は、頭頂部の男性ホルモンと5αリダクターゼが結合し、ジヒドロテストステロンと呼ばれるホルモンに変換されることです。ジヒドロテストステロンが生成されると、ヘアサイクルの成長期が短縮してしまうので、充分に髪の毛が成長できなくなります。
AGA以外の脱毛症
薄毛の原因のなかには、AGA以外の脱毛症のケースもあります。たとえば脂漏性皮膚炎(脱毛症)、円形脱毛症、休止期脱毛症などが考えられるでしょう。頭皮に発症する場合の脂漏性皮膚炎は、皮脂の過剰分泌が原因でフケが出たり、赤みが生じたりする症状です。円形脱毛症になった場合は、ストレスをきっかけにして頭に10円玉ほどの部分的な脱毛が起こります。
休止期脱毛症では、髪の毛の成長サイクルの一つである休止期が伸び、抜け毛が増えます。それぞれの脱毛症が引き起こされる原因は、さまざまです。薄毛だからといって、すべてがAGAによる症状というわけではありません。薄毛の原因がAGA以外の脱毛症だった場合は、それぞれの原因にあった治療が必要です。
血行不良
血行不良は、AGAの直接的な原因にはなりません。ただし、血行不良となると、頭皮環境が悪化して薄毛の原因となる場合があります。髪の毛の成長に必要な栄養素が、毛母細胞などにきちんと運ばれなくなってしまうためです。その結果、髪の毛が成長しにくくなってしまいます。
頭頂部とAGAの関係
頭頂部の薄毛で疑われやすいものの一つに、AGAがあります。AGAの進行にはいくつかのパターン(ハミルトン・ノーウッド分類)があり、頭頂部から薄毛が始まるO字タイプのパターンもあります。AGAの発症率は、年齢を重ねるのに比例してどんどん高くなっていきます。
AGAは男性ホルモンが大きく影響しているため、20代以降に発症する場合が多いです。しかし、なかには10代で発症する例もあります。AGAは進行性の脱毛症なので、一度発症すると自然に治癒されることはほとんどありません。AGAだと疑われるときは、なるべく早めに対策を練ったほうがよいでしょう。
頭頂部の薄毛がAGAかどうかを見分けるポイント
頭頂部の薄毛とはいえ、原因や症状は一つではないことを紹介しました。では、薄毛の原因はどのように見分ければよいのでしょうか。薄毛の原因がAGAか見分けるときのポイントを説明します。
頭頂部の髪の毛が細く短いか
AGAの特徴は、先述したように髪の毛のヘアサイクルが乱れ、成長期が短くなることです。成長途中の髪の毛が抜けるため、充分に成長できなかった短く細い抜け毛が増えます。
頭頂部の髪の毛を確認し、髪の毛が細くなったり、短くなったりしている時はAGAのおそれがあります。
頭頂部の頭皮が透けているか
AGAが原因で髪の毛が細く短くなったり、抜け毛が多くなったりすると頭頂部の毛量が減り、頭皮が透けて見える場合があります。鏡などで確認し、頭皮が見えてきた場合は注意が必要です。1人で確認するのが難しいときは、家族やパートナー、友人などに協力してもらうとよいかもしれません。
頭頂部だけでなく、ほかの部分も毛量が少なくなっていないか
頭頂部とともに、額の生え際が後退していないか確認してください。AGAでは、額の生え際が薄くなり、後退していくのも一つの進行パターンです。生え際の毛量が少なかったり、抜け毛が増えていたりすると、AGAのおそれがあります。
家族や親族に薄毛の方がいるか
AGAの発症には、遺伝的な要因もあります。家族や親族で頭頂部が薄毛となっている方などがいるケースでは、AGAの発症のしやすさが遺伝している場合もあります。特に、母方の祖父がAGAの場合は遺伝しやすいので気を付けましょう。
頭頂部のAGAが気になる場合の対処法
頭頂部の薄毛は、自分の行動次第で改善できる可能性があります。「頭頂部の薄毛がAGAではないか」と気になった場合の対処法を説明しますので、薄毛対策にお役立てください。
専門の医療機関を受診する
AGAの症状を改善に向かわせるには、5αリダクターゼの働きを阻害し、ジヒドロテストステロンの生成を抑制することが大切です。専門の医療機関を受診すると、AGAの進行を抑制する治療や発毛を促す治療などをしてもらえます。医療機関によって治療内容が異なるため、それぞれの公式サイトなどで確認したほうがよいでしょう。
生活習慣を整える
AGAへの直接的な対処方法とはなりませんが、生活習慣を整えて髪の毛の成長をサポートすることも効果的です。具体的には、バランスの良い食生活や適度な運動、質の高い睡眠を心がけることをおすすめします。生活習慣の乱れに心当たりのある方は、ぜひ実践してみてください。
ヘアケアを見直す
ヘアケアも、AGAへの直接的な対処方法になるとは言えません。しかし、頭皮環境を整えるために正しいヘアケアは必要です。たとえば「自分の頭皮にあったシャンプーを選ぶ」「シャンプーで皮脂を落としすぎないよう気をつける」などの方法があります。健やかな頭皮環境をつくるため、正しいヘアケアを実践してみてはいかがでしょう。
頭頂部の薄毛を含むAGAの治療法
「本格的にAGAを治療したい」という場合、セルフケアだけでは思うような改善は望めないかもしれません。薄毛を改善させるには、専門クリニックでの治療が必要です。本項目ではAGAの治療法を説明しますので、治療を検討してみてください。
投薬治療
AGA治療でよく用いられるのが投薬治療です。主にミノキシジル(外用薬・内服薬)、フィナステリド、デュタステリドが処方されます。「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版」では、AGAの治療薬について下記のように推奨されています。
- ●ミノキシジル外用薬:推奨度A
- ●ミノキシジル内服薬:推奨度D(国内未承認のため。ただし、AGAの専門クリニックなどで、医師の裁量のもとに処方されている)
- ●フィナステリド:推奨度A(ただし、女性に対しては推奨度D)
- ●デュタステリド:推奨度A(ただし、女性に対しては推奨度D)
ミノキシジルは発毛を促し、フィナステリド・デュタステリドは抜け毛を抑制する薬です。AGA治療には、自分の症状をしっかりと把握し、それに合った薬を使う必要があります。まずは、自分の症状を知ることから始めましょう。
外科的治療
AGA治療では、外科的治療が採用される場合もあります。AGAの外的治療には「自毛植毛」「メソセラピー」「HARG療法」が用意されているのがほとんどです。自毛植毛とは、AGAの影響を受けにくい毛髪を、薄毛の部分へ移植する治療を指しています。
メソセラピーは、髪の毛の成長に有効な成分を頭皮に注入する治療です。HARG療法では、HARGカクテルを頭皮に注入しますが、メソセラピーとは注入成分が異なるのが特徴といえます。
LED照射
AGA治療におけるLED照射とは、頭皮にLEDを照射して血流改善を促す治療を指しています。照射するLEDには赤・青・白の3種類がありますが、発毛治療に最適なのは赤色LEDです。赤色LEDの照射は、毛乳頭を活性化させることが期待されており、発毛を促進させる効果が見込まれます。
ただし、赤色LEDの照射は週1〜3回、1回あたりの照射時間は約20分が適切とされています。さらに赤色LEDを照射する機器すべてが、効果をもたらすとは限りません。自分に合った機器を使用するためにも、まずは専門クリニックに相談することをおすすめします。
頭頂部の薄毛が心配な時は専門のクリニックに相談してみよう
頭頂部の薄毛の原因には、AGAやAGA以外の脱毛症などが考えられます。特にAGAは、頭頂部や前頭部から薄くなっていくパターンがあります。薄毛がAGAではないかと気になった場合は、専門のクリニックで相談するのも選択肢の一つです。
たとえば、AGAオンクリでは、オンラインでのカウンセリングを実施しています。経験豊富な医師に相談できるほか、的確なアドバイスを受けられるのは大きな魅力です。ただし、AGAオンクリでは、外科的治療やLED照射を行っておらず、投薬治療が中心となります。
自分の症状を把握し、それに合った治療法を行うためにも、事前のカウンセリングは必須です。カウンセリングは24時間受け付けており、下記ページより申し込めます。頭頂部の薄毛にお悩みがある方は、一度カウンセリングを予約してみてはいかがしょう。