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頭の痒みがひどいことに悩んでいる方は少なくありません。頭の痒みは皮脂が増えすぎても、乾燥しすぎでも、頭の痒みは起きてしまいます。
しかし、いくつかの対処法もあるのでご安心ください。頭の痒みは頭皮トラブルのひとつで、放置しておくと抜け毛や薄毛につながる場合もあります。
本記事では頭の痒みの原因や対処法、頭の痒みと薄毛の関係、頭の痒みがある場合の注意点を解説します。頭の痒みにお悩みの方、正しいセルフケア方法を知りたい方はぜひ参考としてお役立てください。
目次
頭が痒い場合に考えられる原因
頭が痒いのは、以下に解説するような原因が挙げられます。放置しておくと自分では対処できなくなるものもあるので、早めの対策が必要です。「原因は分からないけれど頭が痒い」という場合は、チェックしてください。
フケ
頭が痒い場合、フケが増えていないか確認しましょう。
フケは、古くなった頭皮の角質が剥がれ落ちたものです。誰にでもあるものですが、増えすぎるとさまざまな問題を引き起こします。
フケは生活習慣の乱れやストレス、間違ったヘアケア方法が原因で増えることがあります。加えて、「フケ原因菌」と呼ばれる菌が元で発症する「フケ症」も見過ごせません。フケ原因菌は皮脂腺が多く、さらに皮脂量が多い頭皮をもつ場合に増えやすいものです。
皮脂の多い頭皮に限らず、胸や背中、顔などにも多く見られます。皮脂が多く分泌される思春期から30代にかけて増えやすい傾向があり、主に男性に多くあります。また、フケは乾燥気味の「パラパラ型」と、脂っぽい「ベタベタ型」に分けられます。特に脂っぽいフケは、フケを餌にして菌が増えて頭皮に刺激を与えるため、痒みを感じるようになるリスクが高いです。
頭皮に皮脂がたまっている
頭皮に皮脂が溜まる主な原因は、洗髪不足のおそれがあります。洗い足りないと、溜まった皮脂でベタベタした不快感を感じるのみでなく、痒みも生じやすくなります。
特に汗をかく時期や、帽子をかぶっている時間が長い方は、蒸れやすく皮脂が溜まりやすいでしょう。脂質が多い食事、過度な喫煙や飲酒も、皮脂増加につながりやすいので注意してください。皮脂増加が原因の痒みを放置しておくと、頭皮の赤みや湿疹につながります。
頭皮の乾燥
頭皮は体のほかの皮膚に比べると毛穴が多く、水分も逃げやすいため乾燥しやすい箇所です。「シャンプーのお湯の温度が高い」「シャンプーのしすぎ」「ドライヤーの熱を当てすぎている」などの習慣があると、頭皮の乾燥につながります。
これらの理由から頭皮が乾燥し、頭皮が乾燥すると刺激に弱くなり、少しの刺激でも痒みを生じやすくなるでしょう。「パサパサしたフケが落ちてくる」「髪の毛の生え際がかさついている」という場合は、頭皮が乾燥しています。もともと乾燥肌の人は、頭皮も乾燥しやすい特徴があります。
自分に合わないシャンプーやヘアケア剤
刺激が強すぎるシャンプーやヘアケア剤は、頭皮に必要な皮脂まで奪い、頭皮が乾燥して痒みにつながる場合があります。体質に合わないシャンプーやヘアケア剤は、接触性皮膚炎に直結するリスクが高くなります。
ヘアカラー剤やパーマ液も、肌に合わないとアレルギー反応が生じる場合があるので注意しましょう。アトピー性皮膚炎の場合は、皮膚が刺激を感じやすいため、自分にあったシャンプーやヘアケア剤を見つけることが大切です。
皮膚炎
頭皮の炎症や皮膚炎も痒みにつながりますが、悪化すると抜け毛につながるリスクもあります。症状がひどくなると、かさぶたが張り付いたようになる脂漏性皮膚炎や、汗疹(あせも)も痒みの原因となります。
ちなみに汗疹は、赤く小さなブツブツができる紅色汗疹によって感じる痒みです。皮膚炎になるとセルフケアでは治しにくいため、皮膚科の受診が必要です。
頭の痒みと薄毛の関係性
頭皮の乾燥や皮脂の増加による頭の痒みは、ひどくなると抜け毛が生じ薄毛につながる場合もあります。頭の痒みは頭皮トラブルが起きている状態で、放置しておくと抜け毛や薄毛につながります。
特にベタベタした脂性フケは、皮脂が毛穴を塞いで頭皮の血行不良につながり、抜け毛が増えやすくなります。脂性フケは、汗をかきやすい夏に増えるので注意が必要です。
カサカサした乾性フケの場合、フケ自体が抜け毛や薄毛につながることはありません。しかし、痒くて掻きむしることで、毛穴に炎症が起きると抜け毛が増えます。
頭が痒い場合の対処法
頭に痒みがある場合は、以下に紹介するセルフケアを取り入れると改善できる場合もあります。頭の痒み対策として紹介していますが、いずれも頭皮環境を整え、抜け毛や薄毛対策につながる内容です。できる範囲の対策を取り入れて、痒み対策のみでなく、抜け毛や薄毛予防につなげましょう。
正しいシャンプー・ヘアケア方法を取り入れる
頭皮の皮脂は増えすぎるとフケにつながりますが、乾燥予防のためには適度な皮脂が必要です。頭皮の健康に必要な皮脂を保つためにも、洗浄力が強すぎないシャンプーやヘアケア剤を選ぶようにしましょう。
シャンプーは1日1回とし、しっかりすすぐことを意識してください。肌が敏感な場合は、低刺激のタイプを選ぶのがおすすめです。それでも頭の痒みが気になる場合は、痒みを抑えるシャンプーもあるので、自分が納得するものを使いましょう。
ドライヤーは普段から頭皮が乾燥していない人でも乾燥してしまうため、近づけすぎず短時間で済むようにしてください。ドライヤーで髪に温風をあてるときは、時間がかからないようにするのが大切です。ドライヤーをなるべく早く終えられるよう、ドライヤー前にはタオルドライすることを習慣づけましょう。
頭皮を保湿する
普段から頭皮が乾燥している場合は、保湿剤を塗ると痒みを予防できます。肌用の保湿剤やヘアオイルではベタつきを感じる場合も多いため、頭皮専用の保湿剤を選びましょう。保湿剤を塗る場合は、シャンプー後の清潔な頭皮に塗るようにしてください。
規則正しい生活を送り、ストレスを溜めない
規則正しい生活リズムにすると頭皮環境も整い、頭の痒み対策になります。健康的な頭皮に関わる成長ホルモンをしっかり分泌させるためにも、日付が変わるまでに寝始めることが大切です。
また、頭の痒みやフケ予防のためには、ビタミンB2やビタミンB6を意識して摂ることも意識しましょう。ビタミンB2は納豆やレバーなどに、ビタミンB6はカツオやモロヘイヤなどに多く含まれます。皮脂増加を防ぐために脂っぽい食べ物もできる限り控えるたほうがよいです。
頭皮環境を悪化させるストレスは痒みにつながるため、なるべく解消するようにしてください。ストレスが溜まりにくい体は、適度な運動や十分な睡眠の確保でつくられます。
皮膚科で治療を受ける
頭の痒みの原因が皮膚の疾患である場合は、皮膚科で適切な治療を受けなければ治りません。頭の痒み対策を取り入れても、痒みが長引く、炎症が起きるような症状があれば早めに皮膚科を受診したほうがよいでしょう。
症状に合った薬を処方してもらい、治療を受けるようにしてください。痒みがひどく日常生活に支障が出る場合も、我慢せず皮膚科に相談することをおすすめします。
頭が痒い場合の注意点
頭が痒い場合には先述した対処法を取り入れることをおすすめしますが、痒みはすぐに改善するわけではありません。本項目では、頭に痒みがある場合の注意点を3つ挙げて解説します。治療のポイントでもあるため、ぜひ参考にしてみてください。
自己判断で痒み止めを増量や中止をしない
皮膚科で処方された痒み止めや治療薬は、自己判断で服用をやめたり増量したりしてはいけません。薬の種類によっては、長く続けないとしっかり治せないものや、副作用が出やすいものもあります。「薬を飲み始めて痒みが落ち着いたから」と、勝手に中止しないようにしましょう。
また、症状が落ち着かないからといって、勝手に増やすこともやめてください。副作用が出現した場合も、まずは医師に相談しましょう。
痒くても掻かない
頭が痒いと、つい搔いてしまいがちですが、掻かないように気を付ける必要があります。シャンプー時も、爪を立てて傷つけないようにしましょう。頭を強く掻くと傷ができて炎症につながり、痒みが悪化する場合もあります。搔きむしってしまうほどの強い痒みは、皮膚科を受診して適切な治療を受けたほうがよいでしょう。
傷がある場合は傷の部分にヘアケア剤を塗らない
傷がある場合、保湿剤などのヘアケア剤を傷に塗らないように注意してください。成分によっては刺激になり傷の治りを遅らせ、炎症につながるおそれがあります。また、傷を放置しても感染症を引き起こすリスクがあります。できてしまった傷にはヘアケア剤を塗らず、清潔に保つようにしましょう。
痒みによる抜け毛や薄毛が気になる場合は専門クリニックへ
頭が痒い場合の原因や対処法、注意点は理解できたでしょうか。頭は、皮脂が増えても乾燥しても痒くなる場合があり、そのぶんセルフケアで対処できるケースも多いでしょう。頭の痒みの対処法は抜け毛や薄毛対策にもなるため、ぜひ取り入れてみてください。
生活習慣を整えて適切なヘアケアを取り入れても頭の痒みが改善しない場合は、皮膚科で治療が可能です。また、抜け毛や薄毛が気になる場合は、専門のクリニックへ相談する方法もあります。
AGAオンクリでは専門の医師に相談でき、アドバイスも受けられます。ただし、皮膚科診療領域の病気などには対応していません。そのため、自分の症状をよく見極めて専門クリニックを受診することが大切です。オンライン上でプライバシーも保たれながら治療を受けたい場合は、AGAオンクリに相談してみてはいかがでしょう。