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10代でも何らかの原因によって薄毛になってしまうことがあります。若い年齢で薄毛に悩まされると、気分が滅入ることが多いかもしれません。
しかし、10代のうちから薄毛になる原因と対処方法を知っておけば、今後の対策が立てやすくなります。本記事では、10代男性が薄毛になってしまう原因を解説しますので、正しい対策を知ったうえで改善を目指しましょう。
目次
10代男性が薄毛になってしまう原因
薄毛には、必ず原因があります。自分自身が薄毛になっている原因を突き止めれば、改善できる可能性が高くなります。そのため、薄毛の原因を知るのはとても大切です。10代男性が薄毛になってしまう原因は、次のような理由が挙げられます。
- 遺伝
- ストレス
- 生活習慣の乱れ
- 間違ったヘアケア
- 頭部の血行不良
- AGA(男性型脱毛症)
それぞれがなぜ薄毛の原因になるのかを解説しますので、今後の対策にお役立てください。
遺伝
10代の薄毛は、遺伝が大きく関係しているケースがあります。AGA(男性型脱毛症)の原因である「5αリダクターゼの活性度」と「男性ホルモンレセプターの感受性」は、遺伝で引き継がれやすいものです。5αリダクターゼの活性度は優性遺伝、男性ホルモンレセプターの感受性は隔世遺伝します。
つまり、母方の祖父にAGAの遺伝要素がある場合は、孫に引き継がれるので10代男性でも薄毛になるリスクがあるといえます。
ストレス
ストレスが溜まると、自律神経やホルモンバランスが乱れる原因になります。自律神経の乱れは血管収縮の異常を引き起こし、血流が低下するので髪の毛が栄養不足に陥りやすくなるのです。また、ホルモンバランスの乱れはヘアサイクルの乱れにもつながるので、充分に注意してください。
栄養不足になった髪の毛は、健康的に育ちません。ストレスを溜めずに日々を過ごすのは難しいことですが、ストレスは適度に発散させるようにしましょう。
生活習慣の乱れ
睡眠不足や偏った栄養バランスの食事など、生活習慣が乱れていると精神的ストレスだけでなく、肉体的なストレスも溜まります。生活習慣の乱れは、たとえば以下のような場合が当てはまります。
- 必要な栄養素を摂れていない
- 運動不足
- 睡眠不足
髪の毛を成長させるには、バランスのよい食事を摂り、質のよい睡眠をとることがとても大切です。さらに軽い運動を心がけて血行を改善させることで、健康的な頭皮環境をつくれます。規則正しい生活を意識し、髪の毛の成長を促しましょう。
間違ったヘアケア
間違ったヘアケアを続けていると、頭皮の環境が悪くなり薄毛を招くおそれがあります。「ヘアケアにはこだわっている」という方でも、間違ったヘアケアを実践し、逆効果を生んでいるケースもあります。間違ったヘアケアの代表例は、以下の通りです。
- ●頭皮を力強く洗いすぎる
- ●刺激の強いシャンプーを使い続ける
- ●生乾きのまま放置する
上記のポイントに当てはまる方は、普段のヘアケアを見直してみましょう。正しいヘアケアの実践で薄毛の改善を目指せるかもしれません。
頭部の血行不良
髪の毛は、日々の食事から摂取した栄養素や、睡眠中に分泌されるホルモンによって成長します。そのため、髪の成長に必要な栄養素を摂ったり、質のよい睡眠を心がけたりするのはとても大切です。
しかし、単に栄養素や睡眠に気を付けていても意味がありません。栄養素を髪の毛にまで運んでいるのは、血流です。
栄養素やホルモンバランスを整えるためにも、血流をよくすることを考える必要があるでしょう。「ストレスが溜まっている」「生活習慣が乱れている」「運動量が少ない」などの理由で頭部が血行不良に陥ると、栄養が行き渡らず薄毛の原因になります。
AGA(男性型脱毛症)
AGAとは、進行性の脱毛症です。男性ホルモン「テストステロン」が還元酵素「5αリダクターゼ」と結合すると「DHT(ジヒドロテストステロン)」に変化し、ヘアサイクルを乱す原因となります。正しいヘアサイクルとAGAのヘアサイクルの違いは、以下をご確認ください。
- ●正しいヘアサイクル:「成長期(2〜6年)→ 退行期(2〜3週間)→ 休止期(3〜4ヶ月)」を繰り返し、髪の毛が生え変わる。
- ●AGAのヘアサイクル:退行期は変わらず、休止期が長くなり成長期が短縮する。
AGAを発症すると髪の毛の成長期の期間が短くなり、薄毛が進行します。薄毛を改善させるには、正常なヘアサイクルに戻さなければなりません。
10代でもAGA(男性型脱毛症)は発症する?
AGA(男性型脱毛症)は、年齢が高くなると共に発症率が上がる症状です。しかし、思春期以降に発症する可能性があるので、10代でAGAになってしまう人もいると考えられています。
AGAの治療は、投薬治療が一般的です。成人を対象に治療されていることがほとんどですが、治療方法は医療機関によります。気になる方はお近くのクリニックに問い合わせることをおすすめします。
ただし日本の場合、10代の治療は統計がありません。臨床試験も行われていないので、未成年が受けるのは難しいでしょう。
10代から始められる薄毛(AGA)対策
10代の場合、まずは基本的な薄毛対策から始めてみましょう。薄毛対策は、次のようなポイントを参考にして習慣に取り入れてみてください。
- 生活習慣を改善する
- ストレスケアをする
- 正しいヘアケアを実践する
それぞれの項目について詳しく説明しますので、実践する際に心がけてみましょう。
生活習慣を改善する
まずは、生活習慣を改善するために睡眠の質や食事内容を見直してみてください。髪の毛に良い影響を与える栄養素は、「タンパク質」「ビタミン群」「亜鉛」です。それぞれの栄養素を多く含む食事内容や、摂取することでもたらされる効果は、以下の表をご覧ください。
栄養素 | 効果 | 多く含まれる食べ物 |
---|---|---|
タンパク質 | 髪の毛の成長をサポートする | 肉・魚介・卵・大豆・乳製品など |
ビタミンA | 新陳代謝を促進させ、 髪を健康に保つ |
肉・魚介・卵・大豆・乳製品など |
ビタミンB2 | 抜け毛の原因となる 皮脂の過剰分泌を防ぐ |
豚/鶏レバー・魚肉ソーセージ・焼きのりなど |
ビタミンB6 | ・代謝を活性化させる ・毛母細胞を増やす |
かつお・あさり・しじみ・ゴマなど |
ビタミンC | 頭皮の血流を促す | ブロッコリー・キウイ・赤ピーマンなど |
ビタミンE | 頭皮の血流を促す | たらこ・うなぎ・豆乳・アーモンドなど |
亜鉛 | 髪の毛の成長を促す | 豚レバー・牛もも肉・牡蠣・かつおぶしなど |
また、5〜6時間ほどのまとまった睡眠時間を確保することも大切です。たとえば「寝る前にスマートフォンやパソコンを使用しない」など、睡眠の質を高めることも意識してください。質のよい睡眠をとるには、湯船に浸かったり、まとまった睡眠時間を確保したりするのが重要です。翌朝にすっきりと目覚められるような睡眠を心がけましょう。
ストレスケアをする
過剰なストレスは、薄毛の原因になります。ストレスは、自分が気づかないうちに溜め込んでいるおそれがあります。「ストレスはない」と感じていても、適度にストレスを発散させるという意識が大切です。健康的な頭皮環境をつくるためにも、ストレスケアを実践してみましょう。
ストレスケアの方法は、以下のようなものが挙げられます。
- 体を動かす
- 今の気持ちや感情を書き出す
- 腹式呼吸を繰り返す
- 音楽を聴いてみる
- 友人や家族と話をする
上記のほかにも、さまざまなストレスケアの方法があります。ストレスを溜め込まないよう、ご自身に合った方法を見つけてみてください。
正しいヘアケアを実践する
正しいヘアケアは、薄毛を改善させる効果が期待できます。シャンプーで髪を洗うときだけでなく、ドライヤーを使うときにも正しい方法があります。それぞれの正しい方法は、以下をチェックしてみましょう。
・シャンプーで髪の毛を洗う方法
シャンプーの泡立ちをよくするために、髪を洗う前にブラッシングをしてください。髪の毛や頭皮をお湯で予洗いしたあとは、シャンプー液を手のひらで泡立てます。
洗髪するときは、指の腹で頭皮をマッサージするように洗いましょう。洗い終わったら、しっかりと洗い流すことが大切です。また、トリートメントやコンディショナーは頭皮につかないようにしてください。
・ドライヤーの使い方
ドライヤーで髪の毛に温風を当てる前は、タオルドライをします。髪の水滴をあらかじめふき取ることで、ドライヤーの熱で与えられるダメージから髪と頭皮を守ることができます。
髪を乾かすときは、髪と頭皮にダメージを与えないようにドライヤーから20cmほど離し、左右や上下に振りながら温風をあてましょう。また、生乾きの状態は雑菌を増やしてしまうので、頭皮トラブルの原因をつくります。そのため、髪を洗ったらなるべく早く乾かすようにしてください。
ヘアケアは、正しい方法で行わなければ効果が発揮されません。下記のポイントに当てはまる場合は、ヘアケアを見直したほうがよいでしょう。
- 朝にシャンプーをする
- 刺激の強いシャンプーを使う
- タオルでごしごしと拭く
- 自然乾燥
「ヘアケアにはこだわっている」という方でも、誤った方法でケアしている場合もあります。ヘアケアを行うときは、正しい方法なのかをしっかりとチェックしてから試しましょう。正しいヘアケアを実践できれば頭皮環境を改善できる可能性が高いので、普段から心がけるようにしてください。
10代でも薄毛が気になる場合は対策を始めよう
10代という若い年齢でも、薄毛になる方はいます。そのため、日ごろから生活習慣やストレスなどには注意し、本記事で紹介した方法を実践してみてください。また、AGAは思春期以降の男性に発症する脱毛症なので、10代でも発症するおそれはあります。
AGAは投薬治療が中心のため、未成年では治療を受けられない場合が多いかもしれません。もしAGA治療を始めたいという場合は、成人したあとでも決して遅くはありません。まずは普段の生活から薄毛対策を徹底し、健康的な頭皮環境づくりを行いましょう。